磨くと綺麗になりますがその反面…
磨いた後のボディーはツルツル・ピカピカで気持ちがいいですよね!
まるで新車の時を取り戻したかのような感覚が蘇ります。
愛着も今まで以上に沸きますし、まだまだ乗り続けよう!
なんて気持ちになりますよね。
でも、その反面、車が綺麗になる代償として、大切なものが減っていしまいます。
その大切なものとは…そう「クリア層」です。
クリア層とは、分かりやすく言うと、ベースカラーを紫外線・雨・外的負荷から守り美しく保つための層のことです。
この層を磨くことで、洗車傷や軽度なスリ傷を取り除きツルツル・ピカピカなボディーになる訳です。
でも、むやみやたらに大切な大切な層を磨くことは非常に危険です。
なぜ危険かというと、一度磨いて削り落として待った層は元には戻らないからです。
層が薄くなればなるほど、クリア層の下にある塗装膜、さらにはボディーにダメージを与えてしまいます。
綺麗になる反面、このような危険とは常に隣り合わせということです。
ちなみに一般的なクリア層の膜厚は30~40ミクロンと言われています。そのうち磨ける厚さは15~20ミクロン。
とはいっても、ミクロンなんて言われてもイメージがわかないですよね。
1ミクロン=0.001ミリ
サランラップの厚さが約10ミクロン(0.01ミリ)
少しはイメージできたでしょうか?
相当薄いですよね。
ここまでの話の流れだと
「それじゃ磨かないほうがいいじゃん!」
と思いになると思います。
確かにそうかもしれません。
磨かなくてもいいように、日ごろから正しい洗車で極力キズ・シミをつけずに美観を維持できればそれに越したことはありません。
(そうなるとこの商売は必要なくなりますが…笑)
ですが一度ついてしまった傷は磨かなければ消すことはできない…
では磨く際に、極力大切なクリア層を減らさずに磨けば車に与えるダメージを少なくできるのでは?
と思いの方もいるかと思いますが、まさにその通りなのです。
当店の研磨方法はダブルアクションポリッシャーをメインとした「ダブル研磨技法」を採用させていただいてます。
一般的には磨き始めはシングルアクションポリッシャーを使い、数種類のコンパウンドを使用しキズを段々浅い傷に置き換えて研磨していきます。
がしかし、シングルアクションポリッシャーの場合研磨力が高い反面深いキズが入り、そのキズを置き換えていくので、クリア層を必要以上に削ってしまうことになります。
僕も今の仕事を始める前は板金塗装を10年近くやっていたのですが、やはりこのシングルアクションメインの研磨方法でしたし、今現在も一般的な板金屋さんでのこの研磨方法が支流なのが現状です。
一方当店で採用している「ダブル研磨技法」で使う、ダブルアクションポリッシャーはシングルポリッシャーに比べると研磨力は低く、仕上がるまでには時間がかかり、決して効率はいいとは正直言えません。
ですが大切なクリア層を時間をかけ、丁寧にキズを消していくことができる研磨技法なので、必要最低限の研磨で磨いていくことができるのです。